〔NEWS〕 米海兵隊 「白燐(リン)〈white phosphorus〉」弾使用 ファルージャ戦 同行取材ルポ記事が確認 「揺さぶり・焼き殺す(シェイク&ベイク)」作戦で発射
イラクの都市、ファルージャに対する米軍の侵攻時に、「白燐(リン)〈white phosphorus〉」弾が使用されていたことが、米海兵隊の迫撃砲班に同行取材していた米紙記者により報じられていたことがわかった。
本BLOG既報の米軍誌の記述に加え、動かぬ証拠がまたも出てきた。
駐留イラク軍はなお、使用の事実を認めていないが、半径150メートル以内の人体にとりつき、骨まで燃やしてしまう、この化学兵器の使用問題は、イラク戦争の残虐を物語るものとして、国際的な非難を巻き起こすことは必至だ。
「白燐(リン)〈white phosphorus〉」弾の砲撃現場に立ち合い、報道していたのは、南カリフォルニア・サンジエゴ地域の地方紙、「NCタイムズ」のダリン・モルテンソン記者。
同記者のルポ記事は、同紙電子版(2004年4月10日付け)に掲載された。
モルテンソン記者が同行したのは、サンジエゴに近い、ペデルトンに本拠を置く、米海兵隊の第一海兵連隊第二大隊に所属するフォックス中隊の砲撃部隊。
そのルポルタージュは、米海兵隊が2004年4月に行った、ファルージャに対する第一次侵攻(第二次侵攻は同年11月)の模様を、生々しく伝えている。
その関係する部分を拙訳で紹介しよう。
ファルージャ戦が始まって6日目、同年4月10日(土曜日)の朝のことだ。
〔For the Record〕
フェルージャへの砲撃は数日間にわたって続いていた。予想していた以上に戦闘がエスカレートしている。そう多くの海兵たちは言った。でも、まだ対処しうる範囲にあると。
「それが戦争だ」と、ニューヨーク州モリソン出身のニコラス・ボジャード兵長(22歳)は言った。
ボジャード兵長は迫撃砲班のリーダー。金曜日と土曜日の2日にわたって、ファルージャの街に、高性能爆薬と白燐(リン)の迫撃砲弾を、部下に命じて、次から次へと撃ち込んでいた。目標が何であるか、砲弾の爆発によってどんな被害が出ているか、知るすべもなかった。
「このSASO(安全・安定作戦)はすべて、(カリフォルニアの)基地で訓練を積んできたことだ」と、ボジャード兵長は言った。「それがいま、現実の、とんでもない(goddamned)戦争になっている」
ボジャード兵長が無線で砲撃命令を受けたのは、土曜日の朝、チームのみんなで携帯食の朝食を摂りはじめたときのことだった。
「準備にかかれ!」
兵長が叫ぶと、ジョナサン・アレキサンダー上等兵とジョナサン・ミルキン上等兵のふたりが急いで立ち上がった。
ちょっと前まで、少年のように冗談を言い、ふざけあっていたふたりが、その瞬間、さっそく仕事にとりかかった。
ターゲットの敵と、砲撃陣地の間には、味方の海兵たちがいる。多くの命がかかっている。
ボジャード兵長は無線で敵目標に関する指示を受けた。目標を地図に落とし、彼らが「サラ・リー」と呼ぶ(女性名のニックネームをつけている)迫撃砲の砲撃準備に入った。
(ふたりのジョナサン上等兵のうちのひとり)ミルキンはネバダ州レノ出身の21歳。アレキサンダイーはアラバマ州ウェタンプカ出身の23歳。ふたりで、素早く照準を合わせる。手際のいい仕事ぶりだ。
「発射準備、完了!」と、数秒の後、ミルキン上等兵は叫んだ。そばの弾薬缶から「白燐(リン)」弾を取り出し、砲筒の先端部で保持した。
「発射!」。ボジャード兵長が叫んだ瞬間、ミンキン上等兵が「白燐(リン)」弾を砲筒に落とした。
発射の爆風とともに土煙が舞い上がる。なんどもなんども、発射を繰り返す。「白燐(リン)」の焼夷弾と、高性能爆薬の迫撃砲弾を、交互にミックスして撃ち込んでいく。それを彼らは「シェイク&ベイク(shake'n'bake 揺さぶり・焼き殺す)」と呼ぶ。武装勢力が今週、視認された一群の建物に撃ち込んでいく。
砲弾がどこに命中したか、彼らは知らないという。そのことを、砲撃を終えたあと、携帯食を埃を払って朝食を摂る間、語りもしない。彼らはふたたび、いつもの悪口の言い合い、罵りあいのおふざけを始める…………
以上が、モルテンソン記者による同行ルポの関係するくだりである。
「白燐(リン)弾(WH)」と高性能爆薬を使った砲弾(HE)による「シェイク&ベイク(shake'n'bake 揺さぶり・焼き殺す)」攻撃の現場に居合わせた、貴重な証言報道である。
迫撃砲班の兵士たちが、砲撃の「結果」を知らないまま、「白燐(リン)」弾を次から次へと撃ち込んでいる実態も活写されている。
迫撃砲弾が炸裂した現場で、イラリアのテレビRAIが放映した、「白燐(リン)」弾による地獄絵巻が繰り広げられていたと知ったとき、ボジャード兵長や3人の若い海兵たちは、どんな思いにとらわれることだろう。
今回、「NCタイムズ」紙の報道が明らかになったことにより、国連によるファルージャ現地査察が、ますます求めれる事態になった。
ルポ記事は ⇒
http://www.nctimes.com/articles/2004/04/11/military/iraq/19_30_504_10_04.txt
Posted by 大沼安史 at 01:18 午後 | Permalink
トラックバック
この記事へのトラックバック一覧です: 〔NEWS〕 米海兵隊 「白燐(リン)〈white phosphorus〉」弾使用 ファルージャ戦 同行取材ルポ記事が確認 「揺さぶり・焼き殺す(シェイク&ベイク)」作戦で発射:

















