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2005-11-23

〔NEWS イラクから ③〕 ウバイデ従軍記

 英紙ガーディアンのシーン・スミス記者の米海兵隊従軍記が、同紙(電子版、11月23日付け)に載っていた。

 米海兵隊がシリア国境に近い、ユーフラテス川沿いの一帯で続ける、「鉄のカーテン作戦」の同行ルポである。

 フサイバやカラビアの町では抵抗らしき抵抗はなかったが、ウバイデ(Ubaydi)では反撃された。

 海兵隊は戦車やヘリでウバイデに突入。イラク側は銃やロケット発射の手榴弾で応戦した。

 「海兵2人は殺された。ひとりは建物に入ってやられた」

 その建物(家)のなかにはバリケードを築いたグループがいて、海兵が来るのを待ち構え、射殺した。

 スミス記者は海兵を殺したイラク人男性のうちのひとりの遺体が、通りに横たわっているのを見た。

 ウバイデ郊外の農家で、海兵5人が殺された。2人の男を追って農家に突入したとき、爆発が起きた。
 
 激しい戦闘が続くのをみて、ウバイデの人びとは避難をはじめた。女子どもは白旗をかかげて出て来た。硝煙と爆発をくぐり抜け、人々の列が現れ出た。どっちの方向から弾が飛んでくるか、知れないのに。その姿を見て、不気味な気がした……

 イラク人の男はみな拘束された。手にスプレーをかけられる。爆薬を扱ったかどうか、たしかめるためだ……

 スミス記者はこのあと、続けてこう書いた。

 「家族は引き裂かれ、拡声器が命令を吠え立てる。拘束された者の何人かは戻ってきたが、ほかは帰ってこなかった」

 スミス記者の従軍ルポのこの箇所を読んで、胸が痛んだ。

 そして、エリ・ヴィーゼルの「夜(La Nuit)」に出てくる、ユダヤ人の家族がアウシュビッツの玄関口にあたるビルケナウで、「死の選別」に遭うくだりを思い出した。
 
 家族は引き裂かれ、拡声器は吠え立てる……
 
 アメリカの海兵(マリーン)たちは、現代のSS(ナチス)なのか?

 胸は痛み、耳をふさぎたい気がした。 

Posted by 大沼安史 at 09:41 午後 |

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