[For the Record] シンディー・シーハンさんの 9・24演説
以下は、「平和の母」こと、シンディー・シーハンさんが9月24日、首都ワシントンで開かれた、イラク反戦集会で行った演説の、大沼による拙訳(部分訳=中略部分を除き、全訳)である。
現代史に残るべき演説と思い、「記録」として訳してみました。
嗚呼、きょうという日の午後の、この愛国的異議申し立てのこの匂い。それを、わたしは愛おしい。
わたしたちはいま、建国の父であるジョージ・ワシントンに捧げられた、このモニュメントの広場にあって、その彼が、決して嘘をつけなかったという言い伝えで知られていることを思い出します。そして、休暇の間にだけこの街にいて、真実を語ることのできそうにない、同じジョージという名前の別の男がいることに、わたしはアイロニーを感じているのです。ジョージという名の両極端の2人の大統領が、正直であることにかけて、完璧に違っていることは、わたしたちにとって悲劇であります。
わたしはまた、わたしの息子、ケイシーが、勇敢で背が高く、誇り高く、この国を愛し、計り知れないほど正直だった彼が、うちひしがれたひとりの母親に会おうともしない、卑劣な男によって、彼が生きる時代の、非合法で非道徳的な戦争に行き、戦ったばかりか、死へ、送り込まれたことにアイロニーを感じ、胸のつぶれる思いです。
わたしたちは、わたしたちの「ベスト&ブライティスト」(大沼注・社会を担う最良の人材、の意味。ベトナム戦争当時、ノンフィクション・ライターのハルバースタムが書いた同名の本を下敷きにしているが、ハルバースタムのベスト&ブライティストが、有能な政府高官をさしているのに対し、シーハンさんはそれとは逆に、戦地に赴き戦っている、アメリカの若者たちの意味で使っている)を、わたしたちアメリカにとって脅威でもなんでもなく、しかもわたしたちが破壊している国で失い続けているのです。
あの大量破壊的な兵器、大量破壊的な欺瞞は、そうこの街に巣くっています。操り糸をたぐるネオコンと、平気でどんどん財布の紐を緩め、いただけるものは頂戴し、ジョージとその仲間たちに白紙の小切手を切って、この国を財政的・道徳的破産に追い込んでいる、連邦議会の議員たちです。
わたしたちは、わたしたち自身の国を呼び戻し、ほんとうのデモクラシーと正気とを、わたしたちの政治プロセスに復興するため、いまここに力となって立ち上がっているのです。その時が来ました。私たちはこの国を愛するがゆえに、ここにいます。わたしたちはとどまることを知らない狂人どもに、これ以上、この国を破壊させはしません。
(中略)
ジョージよ、お前の日々は終わった。わたしたちが今日、ここにいるのは、お前に告げるためです。わたしたちこそ、マジョリティー(多数派)であり、お前が中東から若者を帰還させるまで、お前が、お前のせいもあって自然の猛威が破壊し、お前の冷淡で人種差別的な経済政策が引き裂いた、われらの(大沼注・OURと大文字で強調しています)コミュニティーの再建に(連邦)資金を投入するまで、わたしたちが決して活動を止めないことを。
わたしたちはわたしたちの社会保障プログラムから資金を奪い、湾岸被災地各州の再建のために「ハリバートン」(大沼注・チェイニー副大統領との関係が取りざたされる企業。イラク復興事業に絡んで、米政府から膨大な発注を受け、今回のハリケーン被災地の復興事業をも受注したといわれる)を潤すことを許しません。
お金はないのです。わたしたちの銀行口座は空っぽです。ジョージよ、お前はわたしたちに対して大雨を降らせ、わたしたちを悲惨な目に遭わせている。戦争で儲ける輩のポケットにお金をつっこんだり、イラクに恒久基地を建設したりする浪費はやめにしなさい。わたしたちの数十億ドルを、イラクからこのアメリカに戻すときです。
(中略)
わたしたち、平和運動にあるものは、1点で合意しなけれなりません。たしかに出口プランは必要です、しかし、それは戦略ではなく、わたしたちに対するコマンド(絶対命令)なのです。6ヵ月以内にすべての軍人、金で買われたすべての殺人傭兵をイラクから出すこと、これを、すべての将軍たちが実行に移すこと――これが、そのコマンドです。かんたんなことです。別に脳外科手術を施す必要もありません。命令文書にサインするだけですから、ジョージ・ブッシュにとってさえも、それはかんたんなことでしょう。
(中略)
いま、最も大事なことは、まったくもって無意味に、嘘のために、イラクでは毎日、人々が死んでいるという事実です。わたしたちはNOW(いま、すぐに)と言わねばなりません。向こう側の人々はNEVER(もうごめんだ)と言っているのですから。
わたしたちに妥協はなく、わたしたちにお願いはなく、わたしたちに譲歩はありません。わたしたちが引き下がれば、この国は終末を迎えます。わたしたちは、平和と正義の使命を全うすることで、わたしたちの愛する者たちの犠牲を誉れとしなければないません。いまがそのときです。わたしたちの兵士たちを帰国させなさい、NOW(いますぐ)!
☆☆☆ シーハンさんの演説の原文は、以下のサイトでごらんになれます。
http://www.huffingtonpost.com/cindy-sheehan/my-speech-at-the-antiwar_b_7823.html
Posted by 大沼安史 at 11:25 午前 | Permalink

















